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詩「アート関係のアシスタント」

  アート関係のアシスタント


メリット

新しい見習いが 来て
仕事が始まる
例えば 漫画家の場合
余り売れてない漫画家だとアシスタント0
もしくは ボランティアで5・6人
売れてる漫画家だと 高いギャラ払って雇う
精鋭部隊(スペシャリスト)が
数百人居るらしい(ガイナックスとかジブリとか
アシスタントに 仕事は楽しいかと聴くと?
大変ながらも 遣(や)り甲斐(がい)が有る
との事

デメリット

見習いアシスタントA
「こんにちは
派遣で 回されたガーナでーす」
しかし ガーナが回された職場は
地獄絵図そのものだった
が「う・・・」
皆が皆死人の目をしていて
口を開けば「仕事・しー事・仕ーごと」
と独り言が呪文のようなメロディーと
なって 木霊(こだま)する

アシスタントB
「やぁ・・・・・・
君も 此処に回されたか」
と言いながら 風景を掻いている

アシスタントC
「可哀想に・・・・」
と言いながら 自作のスクリーントーン
を創っている

ガーナ
「へ!?」
そこへ瀕死(ひんし)の黒人が
入って来た

瀕死の黒人(アシスタントE=ブラマン)
「底無しのガス沼の塔の取材行って来た」
と言って
倒れた

アシスタントB・C
「如何(どう)した!?」

ブラマン
「へへ・・・
塔の用心棒がチャカや長ドスで
襲い掛かって来てね」
と言って
取材メモリを
雇い主に提出

ブラマン
「幻の海底聖神殿
ミアキスの取材行って来ます」
と言って治療もしないで
出かけてしまった
ガーナは 半べそでうろたえながら言う
「どどど 如何して
こんな!?」

アシスタントC
「此処に来てから 皆 一睡もしてないのさ」

と Cは言う
此処のアシスタントは 半週間程度なら
寝なくても
へっちゃらな人達 眠らなくても平気な人達

アシスタントF
「俺 一ヶ月」

アシスタントG
「拙者(せっしゃ)
・・・半年」

アシスタントH
「こら!
寝るなアシスタントi」

アシスタントF
「ブラマンは いいな
取材先で寝れるから」

ガーナ
「じっ・・・
じゃぁ・・・・・・
ずっとアシスタントを!?」

アシスタントD
「あー出・・・き・た・・
先生出来ました」
とフラフラになりながら
セル画に 色塗りを終わった者が
雇い主に 提出する

雇い主
「リテイク(遣り直しの意味)」
と言って
Dのセルをシュレッダーに かけてしまった
アシスタントDは ショックで数分フリーズした

アシスタントD 
「でっ・・・・・・
でも
セルも 塗料もないんですよ」
うろたえて言う

雇い主
「行け」

アシスタントD
「えっ?」
と戸惑いながら言う

雇い主
「とっとと 買いに行けと 言っている!!
一々(いちいち)指示しないと
仕事出来ないのか!!
ギャラ 払ってんじゃい!!
キリキリ働け」
と言って
アシスタントDを しめた
そこへ ご近所さんが 雇い主の安否を
気遣い 半分見舞いで半分査察(ささつ)で
様子を身にエンジニアキングが
来た
「生きていますか?
マルセラ・バサケッツ(雇い主の本名)」
しかし ご近所さんが 見たのは
希望を無くした囚人の目をして
窶(やつ)れ果てている
マルセラだった

マルセラ
「ヤ・・やあスコッチャス(ご近所さんの本名)」
スコッチャス
「・・・・・・・・・・
凄い状態ですね」

マルセラ
「ハハ・・・
まあね」

スコッチャス
「いったい何作引き受けたんですか!?」

マルセラ
「いっぱい」

スコッチャス
「全(まった)く無計画と言うか
スケジュール計画が なってないですね
考え無しに フォアグラ(満杯に詰める事)するから
こんな事になるんですよ」
その時 無音状態で マルセラに亀裂が入った気がした
(堪忍袋(かんにんぶくろ)の尾が 切れた)

マルセラ
「あー喧(やかま)しい!
今日に限って てめえの嫌味(いやみ)なんざ
聴きたかねぇ!!
だいたいな!
てめえみたいなボンボンに
自営業の辛さが 解って堪るか!!!」
マルセラが やけを起こした

スコッチャス
「うわ!?
ヒステリー」

アシスタントG
「先生!!
落ち着いて」

アシスタントH
「スコッチャスさんが
余計な事を言うから
折角創ったパーツが」
自棄(やけ)を起こした人間ほど
愚かな奴は 居ない
マルセラは 数分 錯乱していた
そして 我れに返ると
凹(へこ)みながら 言う

マルセラ
「だってさ 態々(わざわざ)来て
依頼されれば 断れないしさ
それが 多少無理でも
ついつい 受けちゃったりしてさ
こんなに手間がかかると 思わなかったやつもあるしさ
締め切り過ぎてるやつもあるしさ
そうすると 酒場にも 行き辛いしさ」

スコッチャス
「それは そうと
頼まれていた 祝福のワインとエレキシル剤
買って来ましたよ」
マルセラは そのワインとエレキシルをブレンド
した物に 何かを加えていた
それを 卑猥(ひわい)な喉腰で飲んでいた
そして 次の日辰の刻
つまり 朝6時

マルセラ
「で・・出来た・・・・全部・・・・・・!!」
 
アシスタント達一同
「わーい 先生
おめでとう御座います!!」
マルセラは 手に抱え切れない作品を
手に抱えた

マルセラ
「じ・・じゃあ
納品して来るわ」
取り残されそうな表情で
ガーナは 質問した

「あ・・・あのっ!
僕達は 如何すれば?」
マルセラは これでもかと思えるほど満面の笑みで 言った

マルセラ
「御疲れ様
先に休んでていいよ」
アシスタント達は 余りの嬉しさに
祝杯をあげた
そして 就寝室で
アシスタントB
「善かったな!!」

アシスタントC
「うん 本当に休めるんだな
俺達」

ガーナ
「最初は 如何なる事かと 思ったけど
先生って 意外と優しいんですね」

アシスタントG
「ハハ 言うね!
こいつ」
そして 眠りの 浅い3時間後
アシスタント達は マルセラに叩き起こされた

マルセラ
「オイっ!
起きろ!
次の仕事だよ
取り合えず 5本同時進行
最初の締め切りは 3日後ね」
ガーナは 余りの恐怖に システムフリーズ=埴輪(はにわ)になった
これが 最低でも  5年多くて十年続く
頑張れ アシスタント達
そして マルセラも



モデルタイトル……マリーのアトリエより

会社名……ガスト


               完


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