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軍艦巻き..

今では当たり前になっている「軍艦巻き」を発明したのは銀座久兵衛です。

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昭和16年頃、ある常連のお客様が、北海道からウニを持参して、「これで寿司を握ってくれ、」と言いました。
当時、柔らかくて握るとすぐ崩れるような食材を寿司ネタにする発想はありませんでしたが、先代主人、今田壽治は二つ返事で引き受けました。
試行錯誤の末、たどり着いたのが、海苔で囲んだシャリ(酢飯)の上にウニを乗せる今のスタイル。
戦時中ということもあり「軍艦巻き」と呼ばれるようになりました。

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海苔のパリパリした食感の後にウニ本来の味がシャリに絡んで絶妙なおいしさを引き出す新しい寿司の握り方。
お客様は大変喜びましたが、江戸前の伝統にこだわる同業者からは「ゲテモノ」と非難されました。
それでも、先代はめげることなく、イクラや小柱の軍艦巻きを考案するなど、寿司ネタの幅を広げていきました。
お客様の要望に応え、伝統に執着することなく新しい発想をカタチにする努力を重ねる。そんな先代の流儀は今も「久兵衛」に息づいています。