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凍結解凍覚醒法

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手頃でおいしく、栄養も豊富なことから多くの人に愛されているバナナ。
日本はそのほとんどを外国からの輸入に頼っていますが、
食べられている量は自給率の高いミカンやリンゴを抑えての第一位!
まさに国民的なフルーツといえます。
しかし、バナナが気軽に味わえるのも今のうち、かもしれません。
というのも、ここ数年、東南アジアや中南米をはじめとした
バナナ生産地では、台風被害や干ばつが相次いでいる上に、
「新パナマ病」というバナナを枯死させる伝染病の被害も
拡大しており、安定供給に陰りが見え始めているのです。

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 そんななか、とある国産バナナが注目を集めています。
その名も「もんげーバナナ」。
“もんげー”とは岡山の方言で、“ものすごい”を意味します。
2016年3月の発売と同時に、テレビや雑誌、ネット上でも
大いに話題になった、純国産・完全無農薬栽培のバナナです。
味わった人が口を揃えて
「これまで食べてきたバナナは何だったのか!?」と
眼をむくほど甘くておいしいと評判ですが、
バナナの常識を超えたのは味わいだけではありません。
もんげーバナナは、これまで栽培収穫が不可能と
されてきた本州、岡山県で生まれ育った
耐寒性バナナなのです。

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本来、常夏の国でしか育たないはずの熱帯作物のバナナが
なぜ、冬は0度近くまで冷え込む温帯地域で
栽培できるのか。
秘密は、植物の種子などを凍結解凍することにより、
潜在的な能力を呼び覚まし、
耐寒性や生育力に優れた個体をつくり出す
「凍結解凍覚醒法」にあるようです。
バナナはもちろんのこと、あらゆる熱帯作物の国産化
夢ではなくなるかもしれない、新バイオ技術に迫るべく、
栽培現場をたずねました。

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訪れた先は、岡山県岡山市の5ヶ所にほ場を構える、
農業法人「株式会社D&Tファーム」。
もんげーバナナや桃太郎パパイヤといった岡山発のブランドフルーツは、
同社が開発した凍結解凍覚醒法を用いています。

同じパパイヤの木から取り出した種で、凍結解凍覚醒法を用いた
場合(奥)と用いなかった場合(手前)の生育速度を比較。
同じ日に植え付けたものとは思えないほどの差が生じています。

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地球上に現存する植物には、氷河期を乗り越えて、今日まで
命をつないできた進化の歴史があります。たとえ今は熱帯の
気候に適合しているとしても、遺伝子情報の中には
「寒さに耐えた記憶」が刻まれていると考えられます。
その点に着目し、植物が持つ記憶を取り戻し、寒さを乗り越える
能力を呼び覚ます方法こそが凍結解凍覚醒法なのです。
凍結解凍覚醒法は、言ってみれば “植物に氷河期を擬似体験
させる仕掛け” です。対象作物の種子または生長細胞塊を
トレハロースの溶液(細胞保護剤)に浸し、常温から
マイナス60度の極低温下までゆっくりと冷却。
半年間ほど(!)かけて凍結します。
その間に現在の環境情報がリセットされ、
低温環境下で生存できる能力を取り戻していくそうです。
(ヤンマーHP https://www.yanmar.com/jp/ より)

農業法人「株式会社D&Tファーム」のホームページです。
桃太郎パパイヤ研究所が開発した耐寒性作物の
苗販売・営農指導を行っています。
 ↓
https://www.dt-farm.com/